携帯キャリア決済の利用枠について

携帯キャリア決済という方法を知っているでしょうか。これは、それぞれの携帯電話会社のサイトで、ちょうど大手のネットショッピングサイトのように買い物ができ、かつ、その支払い方法、決済方法を、その携帯電話の利用代金と併せて請求してもらえるなり銀行口座から引き落としてもらうことのできるサービスを言います。

普通、大手のネットショッピングサイトで何か商品を購入すれば、その決済方法としてはクレジットカード払い、銀行振り込み、代金引換などが代表的ですが、これらの決済方法の代わりに、その携帯電話代金と併せて請求してもらえる方法ということになります。

ただし、金額的にいくらでも無制限に利用できるわけではありません。そこには利用枠が存在します。ちょうどクレジットカードにおいても利用限度額というものがあり、それ以上は利用できないのと似ています。そして、クレジットカードの場合はもともとがショッピングのためのものであり、しかも入会時には審査も行われています。そのため、限度額は一般的には数十万円、ゴールドカードやプラチナカードといったハイクラスのカードでは数百万円といった比較的高額になっていることが多いですが、キャリア決済の場合は少し様子が異なります。

もともと携帯電話の契約の際には、ある程度の審査は行われているものの、クレジットカードのようなしっかりとした審査が行われているわけではありません。クレジットカードの場合はまさにお金の前借りそのものに相当しますから、審査についても借りたお金を返すことができる人がどうかということに重点を置き、集中して審査が行われますが、携帯電話の場合はさすがにそういう訳ではないからです。

確かに携帯電話の利用代金について、月ごとにまとめて翌月に請求し、支払ってもらうというのは一種の後払いではあります。後払いである以上、使ったサービス代金をきちんと支払うことのできる人かどうかというのは無視してよい要素ではありません。しかし、携帯電話の利用をお金の前借りと考える人はあまりいないでしょう。また、クレジットカードの場合は数十万円単位やそれ以上の利用もごく普通にあり得ますが、携帯電話の場合、月に十万円も二十万円も利用するような人はまずいません。多くても1万円や2万円といったレベルでしょうから、支払えるかどうかについてそこまで厳格になる必要はないということも背景にあります。

ということで、あまり大した審査を行っていない以上、あまりにも高額の商品のキャリア決済を認めることは、携帯電話会社にとってリスクが大きすぎます。そのため、率直に言えば利用枠というのは大きくはありません。クレジットカードに比べれば、一般論として一桁は違う利用枠しか設定されていないと考えて下さい。

携帯電話会社によっても多少の差異はありますが、大手の携帯電話会社では、キャリア決済の利用枠は最大でも10万円です。携帯電話の利用代金の支払い能力があるかどうかということの審査しか行っていないという現状を考えれば、利用を認めるのは最大でも10万円というのは確かになんとなく理解はできます。

そして、誤解してはいけないのは、10万円というのは会社としての最大の金額であるということです。つまり、どんな人に対しても一律に10万円のキャリア決済利用を認めているというわけではありません。では、気になるのはどんな人であれば最大の10万円の利用枠が認められるのかということでしょう。これに関しては、クレジットカードの事例が大いに参考になります。

クレジットカードの場合、もちろん最初の審査によって限度額がそれぞれ設定されますが、最初に設定された限度額はその後永久に変わらないわけではありません。というか、むしろ歳を追うごとに変わっていくこともごく普通です。そして、どんな人が限度額アップされていくかと言えば、クレジットカードを良く利用し、かつ、支払いを滞らせるようなことのない人です。要は優良顧客は限度額が上がるのです。

これは、キャリア決済の場合に完全にそのまま当てはまるわけではありませんが、考え方としては近いものがあります。つまり、その携帯電話を長く利用し続けていて、しかも代金の支払いに特に遅延もないという人であれば利用枠はアップする可能性があるのです。ただし、クレジットカードの場合は、利用していることそのものが限度額と密接に関係していますから、優良顧客であれば自動的に限度額がアップすることが普通ですが、携帯電話の場合はそうではありません。携帯をよく利用している人であっても、キャリア決済は全く利用していないという人も珍しくないからです。ですから、携帯電話の場合は、優良顧客であってもそれだけで自動的に利用枠がアップするということはあまりありません。

ではどうすればよいかというと、利用者側から申し出ることです。その際に優良顧客であると認められれば、晴れて利用枠がアップするということになります。